【地味】アパレルプレスの仕事内容【給料も公開】

アパレル職で人気の総合職である「アパレルプレス（広報・PR）」。
経験者の私が、「華やかそうだけど、仕事内容がいまいち分からない」「どんなスキルが必要？」「新卒でなれるもの？」などの疑問にお答えします。

この記事で分かること

2年半プレスをしていました

本題に始まる前に、私の紹介を簡単にさせてください。

私は服飾大学を卒業後、プレスを2年半経験しました。
また、友人もブランドプレスをしており、規模は違えど仕事内容はおおよそ同じなんだなと感じています。なので、基本的な業務は網羅できていると思います。

では、早速本題です。

アパレルプレスの仕事内容【10個】

結論から言うと、アパレルプレスの仕事内容は基本的に「地味」です。
作業頻度の高い順から並べて見たので、一つずつ見ていきましょう。

ざっくりこんな感じです。一ずつ解説します。

1.リース業務

アパレルプレスのメイン業務だったりします。
リース業務とは、メディア（雑誌・TV等）を担当しているスタイリストに、商品を貸し出す作業です。プレスがスタイリストと仲が良いイメージがあるのはこのためですね。

ブランドによりますが、１日の60〜70％の時間をこの業務に使っていると思います。
そもそもプレスとは「自社製品を露出することが」メイン業務なためです。

＜午前中：返却対応＞
貸し出した商品の返却対応をします。朝から体力を消耗する作業です。
次々と返却が来るので、トイレに行く暇もないくらい忙しい時もあります。

＜午後：貸し出し対応＞
スタイリストに対して商品を貸し出します。企画内容を聞きながら一緒に商品を選んでいくことが多く、割と楽しい時間です。
この間にも返却が来ることがあるので、アポと重なるとバタバタします。
一人のアポに、約1時間ほど対応します。

2.記事校正

編集社から送られてきた記事の校正作業です。

主に、ブランド名や価格掲載のミスがないかチェックします。
私は正確性を求められる作業が苦手なので、めんどくせ〜と思いながら作業していました。笑

3.掲載誌クリッピング・店舗共有

雑誌に掲載された自社商品をチェックし、店舗に掲載品番や雑誌のページ番号を共有します。

お客さんから問い合わせがあった際に、スムーズに案内できるようにですね。
雑誌は基本的に商品を貸した編集社から届きます。
多いときで、１日10冊近くチェックすることも。（たまに見落として先輩から怒られる）

4.SNSの更新（企画、ライティング、撮影)

着用するスタイリングを考えたり、店舗まで行ってお店のスタッフを撮影します。ちなみに撮影もロケハンも基本一人。これも割と楽しいです。

店舗の人は個人売りがかかっているので、なるべく拘束時間を短くするよう、効率良く撮影していました。

5.リリース作成

リリースとは、簡単に言うと新製品や、シーズンの立ち上がりのタイミングに、各媒体に概要を伝えるためのおしらせ。主にワードソフトで作ります。
ブランドの統括リーダーや、バイヤーからコンセプトをヒアリングし、各媒体の目に留まりそうな表現になるように文章化します。語彙力や、表現力が必要。

6.展示会・サンプルセールの運営

プレスとして重要なイベントなので、影響力のあるスタイリストや編集担当者にテレアポをして、来場してもらいます。
（良く雑誌で見る「展示会でオーダーしたもの特集！」等の企画に紹介してもらいたいという下心があります）

他には、会場の設営（陳列や飾り付け）や、社内向けの商品説明会（3時間くらい拘束される）など。

常に来場者が来るので、基本休憩は夜まで無く、体力をかなり使います。
展示会・セールが終わる19時以降に普段の業務をするので、会社を出るのは22時を過ぎることも。

7.サンプル商品のケア

洋服にアイロンしたり、アクセサリーを磨いたりです。頻度は少なく、アシスタント業務でもあります。

8.トレンド調査

各シーズンごとに、パリコレなどの各国のコレクションを参考にしながら、次のシーズンの傾向を分析し、社内スタッフにレクチャーします。

9.広告撮影

主に、芸能人やインフルエンサーを起用したヴィジュアルを撮影ですね。
これは所属している企業によって有無が分かれます。

広告予算があるブランドが実施しており、広告代理店や制作会社と連携しながら、着用商品やクリエイティブの仕上がりの方向性を決めていきます。

10.雑誌やウェブメディアの被写体になる

自分自身がモデルとして、雑誌などに登場します。
プレスのイメージは、ここが一番強いのではないでしょうか？
いわゆる”美人プレス”を除くと、頻度は半年に1〜３回あるかどうかです。
ちなみに私は2年半の在籍でメディアに掲載されたのは4回くらいでした。

以上がアパレルプレスの仕事内容でした。
意外と体力や神経を使う作業が多いと感じたのではないでしょうか。

仕事のやりがい

”自分が担当した商品が、雑誌に大きく掲載された！”
”掲載を見て商品が購入された！”
といった時にやりがいを感じていました。

ただ、基本的に地味な作業が多いので、華やかで憧れる！だけが先行している方は、入社後にギャップを感じるかもしれません。

必要なスキル

以下の4点のうち、2つは持っておくと採用にぐっと近づくと思います。

1.文章作成能力・語彙力

リリース作成や、SNS発信で必要になります。ファッション特有の表現は、ファッション雑誌やWebサイトで勉強していました。

これは必須スキルだと思います。
ファッション業界はクセの強い人が多いので、基本的にこのスキルが無いと、と何らかの不具合が起きると思います。

仕事で必要なコミュ力とはテクニックなので、本などで学んで実践を繰り返すことで身に付きます。
ちなみに私は「自分はコミュ力ある人間だ」と思い込む訓練もしていました。

3.写真の基礎知識

これはあると良い、というスキルです。主にSNSやブログに投稿する写真の撮影ですね。

例）全身写真は上下の角度を付けて撮りがちだけど、真正面から撮るのが一番綺麗、など。

私も含め、周りのプレス達はここに苦戦し、かなり試行錯誤しています。
私は会社が契約していたカメラマンから学びました。

4.SNSの感度

これも必須ではないですが、あるとなお良しっていうスキルです。
流行りの投稿方法は何か？どんな商品が流行っているのか？などに詳しい人は重宝されます。

5.オーラがある

ズバリ、「オシャレだな〜」と人から思われるかどうかです。これはもう日頃から心身ともにセンスを磨くに限ります・・。

ちなみにこれ、中途転職の場合は割と重要だと思います。同様に、新卒で既にオーラがある人はプレスになりやすいです。

よくある質問

Q1.新卒でアパレルプレスになれる？

もちろんYESです。
「総合職」と一括りで募集がある場合は、プレスを志望していることをきちんとアピールすることが大切です。
ちなみに、私の会社でも新卒でプレスになった人が2名いました。
彼女たちの特徴としては大人ぽい、美人、スタイルがいい、オーラがあるといった感じです。ザ・プレスって感じですね。

Q2. 給料ってどれくらい？

私の場合は、新卒4年目・プレス2年目で手取り20万円くらいでした。
同期の販売員も同じくらいの金額ですね。業界的には平均〜ちょっと低いくらいだと思います。
ハイブランドや、企業規模によってはもっともらえます。（逆も然り）

まとめ

1. 1. • アパレルプレスの仕事内容は意外と「地味」
      • 自分が目立つ瞬間は5%未満
      • 必要なスキルは、文章作成能力、コミュ力、写真撮影力、高いSNS感度

全国展開の雑誌に自分の仕事が影響していると思うと、インパクトも大きくやりがいをとても感じられる仕事です。
あとは、販売員時代と比べると、個人売上もないしメンタル的にとても楽になりました。

検討中の方の参考になれば幸いです。
今後、必要スキルの深掘りや、向いてる人・向いていない人など紹介しようと思っています。

それでは！